長年一緒に暮らしてきた飼い主さんが施設に入所してしまい行き場をなくしてしまった猫さんの里親探しのご依頼です。

飼い主さんの担当ケアマネージャーさんからの相談でした。

名前ちぃち。メス。年齢7〜10歳。エイズキャリア。

飼い主さんは、どんどん出来ない事が増えていく中でも最後の方まで出来ていたのは自分の身支度よりも愛猫ちぃちのお世話だったそうです。

そんな飼い主さんの想いを後見人さんもケアマネージャーさんも尊重し、里親探しをすることになったそうです。

昨年レオンくんの里親になってくださったご家族から「同じマンションに住む祖母が猫を飼いたいと言っていて、自分たちもサポートしたいのですが高齢の祖母でも里親になることはできるのでしょうか?」と相談をいただいていました。

そこで、今回ちぃちの里親探しのご依頼が来たタイミングで、直接打診させていただきました。

昨年里親になってくださった、レオンくんもエイズキャリアなので、病気への理解も十分でした。そして、万が一お祖母さんに何かあった場合は、ご家族が猫後見人となり、猫の所有権と譲渡誓約事項を引き継いでくださることが確認できましたので、面会を経てトライアルに入っていただくことになりました!

人見知りのカケラも無いちぃち。

半月ほど病院の入院室だったので、のびのびできて嬉しそう。

里親さんにスリスリ甘えまくる。

とっても優しい里親さんです( ´ ▽ ` )

「ちぃち〜」と呼ぶと…

ズンズン…

ゴン…。笑

大事に大事に育てられてたんだなーと分かる性格です。

シニア猫であっても65歳以上の方に、猫を譲渡することに批判的なボランティアさんも多くおられます。

私の考えとしては時間とお金と愛情がある方が下記の悪循環になってしまうくらいなら、動物の幸せを考える人たちこそが、積極的にシニア猫とシニア世代のマッチングを考えていくべきだと思っています。

【現在の悪循環】

愛護団体やボランティアが65歳以上の方に譲渡しない

でも猫を飼いたい高齢者は多い

ペットショップが健康寿命を延ばすという名目で高齢者に子犬子猫を売りだす

高齢者が子犬子猫を購入

飼えなくなって飼育放棄

保健所または愛護団体へ。

また、保護猫の里親になろうと思う人の中でも、シニア猫の里親になろうと考えくれる人は少数です。理想的な里親を待ち続け、何年もあるいは、終生シェルター暮らしになってしまう保護猫も珍しくありません。もう一度家が変わってしまう可能性があったとしても、今の瞬間を、自分だけを大切にしてくれる里親さんとのびのび過ごすことができる方が猫にとってもいいんじゃないかと私は思います。

高齢者に譲渡する際は、いくら書類上に猫後見人が明記されていても万が一の時に本当に機能するかは分かりません。後見人さんにも何か起きる可能性だってありえます。

でもそれは、一般譲渡も同じです。里親さんが30代でも人生何が起こるか分かりません。もしもの時は、全力で猫の進路探しに奔走するしかありません。笑

最近奔走した話はこちら

里子に出た子たちが、それぞれのお家で守られ、幸せに健康に過ごす事ができますように。

里親さんたちが、里子たちと心穏やかに、幸せに健康に暮らすことができますように。

以前の飼い主さんから引き継がれた、ちぃちのベット。

素敵なお家に来れて良かったね。

里親探しの流れはこちら