板橋区にある病院の医療福祉相談室から、1本の電話がかかってきました。
個人や動物愛護団体からの依頼はこれまでもありましたが、「人間の病院」から相談の連絡をいただいたのは、東京ではこれが初めてのことでした。
お話を伺うと、大けがで入院された患者さんから、医療福祉相談室へ「飼い猫のことで相談したい」と申し出があったそうです。
お一人暮らしのその方は、16歳になる保護猫の「ちびさん」と暮らしておられます。しかし入院により数週間は自宅を空けるため、信頼するかかりつけの動物病院にちびさんを預けたいというご希望でした。そして、その送迎をお願いできないかという内容でした。
ちょうどその日は、動物病院が休診日。そこで、まずはキャットシッターとしてお世話をし、翌日に送迎を行うことに決まりました。
まず最初に、鍵の受け取りとちびさんの性格や健康状態について詳しく伺うため、飼い主さんが入院されている病室を訪問しました。
立ち会ってくださったのは、最初に電話をくださった社会福祉士の方。飼い主さんからは、ちびさんの普段のごはん、サプリのこと、キャリーバッグの有無、そして入院期間について、ひとつひとつ丁寧にお話を聞かせていただきました。
鍵をお預かりし、さっそくご自宅へ。
そこで、ちびさんと初対面。
(ちびさん——それが黒猫さんのお名前です)

臆病な性格で、ベッドの下に隠れているだろうと聞いていた通り、静かな暗がりの中からグリーンの瞳がこちらを見つめていました。
新しいごはんとお水を用意し、指定の方法でサプリ入りのチュールを与えると、ちびさんはしっかり食べてくれました。
翌日の通院に備えて準備を整え、この日は静かに退出しました。
翌日。やはりベッドの下に隠れていたちびさんを、10分ほどでキャリーに誘導し、必要なごはんと一緒にかかりつけの病院へとお連れしました。

その後、再び病室に戻り、飼い主さんへ報告。
「お薬もちゃんと食べてくれました」
「すんなりキャリーにも入ってくれました」
とお伝えすると、飼い主さんは安堵の表情を浮かべてくださいました。
病院からの注意事項などもお伝えし、今回のご依頼は完了です。
今回は、これまでにないタイプのご依頼でしたが、猫さんにとってメリットがあれば、できる限り柔軟に対応してまいります。
【医療福祉相談室とは】
医療福祉相談室は、医療機関において患者さんやご家族が抱える、医療以外の生活上のさまざまな課題について相談を受ける窓口です。経済的な問題、社会的な孤立、心理的な悩みなどに対し、それぞれの状況に応じた支援や情報提供を行っています。
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