ねこから目線。東京の小松です。

「いつもご飯をあげていたノラさんが子供を連れてきてしまった」

夏前と秋口は特にこういった相談が東京にも舞い込んできます。

今回は7月頃にいただいた相談。

千葉県東金市にて、親子猫さん4匹の捕獲をお手伝いしたお話です。

とても空気が綺麗な場所でした。

気づいた時には

今年2月頃からお庭にご飯を食べに来るようになった1匹のサビ猫さんがいました。

おうちにレモン部屋(白血病キャリア専用のお部屋)を作るほど、ねこ好きな依頼主さんは、お庭に来るようになったサビ猫さんも可愛がっていました。

2月経った4月頃、「なんか微妙にお腹が大きいような気がする」と思った依頼者さん。
どうしようか思案していたら、サビさんは姿を消し、数日後また現れるように。

そして梅雨の終わりごろ、カラフルな3匹の子供を連れて来てしまいました!

ご飯にがっつくカラフルな3兄妹

「ご飯をあげている責任として、全員保護して里親を見つけてあげたい。でも親子の捕獲は失敗が怖いのでどうにかできませんか?」

と、ねこから目線にご連絡をくださいました。

捕獲にアクシデントはつきもの

まずは丁寧にお話を聞いてきます。

連絡をくれたのは子猫が来た初日。
その日以降、お庭でママに甘えたりおっぱいを吸ったりしながらも、子猫用ウエットフードを食べてくれるようになり、捕獲を決行する日を決めました。

捕獲までの間もダミーを使って捕獲器に慣れるようにしてもらいました。

ダミーで遊ぶ子猫と、それを見守る依頼者さんの飼い猫さん

が、捕獲の数日前になって様子に変化が。

いつも遊んでいた子猫さん達の姿はなく、ご飯に来るのはサビママさんだけになってしまいました。

たまーに小ミケさんが来るくらい。一番活発です。

サビママに甘えるミケさん。

サビママさんは平然としているので、どうやら引っ越してしまったようです。

さらに、台風の進路が逸れて捕獲日は大雨に。

アクシデントが重なり捕獲は延期するしかなくなりました。

台風ではぐれた親子

台風が過ぎた晴れた日。

お庭には必死に泣き叫ぶ小ミケさんの姿が。
どうやら台風の最中、家族とはぐれてしまったようです。

サビママさんや他の子供も姿を現さないので、慣らしの為に依頼者さんが役所から借りていた捕獲器で小ミケちゃんのみを先に保護することにしました。

そして翌日現れたサビママさんは、なんと後ろ足を引きずっていました!
どうやら台風の間に足を痛めてしまったようです、、、

右後ろ脚を引きずりながら歩くサビママさん

子猫を連れてくる様子もありません。

もし生きていれば子育てもしているはず。

引っ越し先を探すことになりました。

空き家での避難生活

翌日依頼者さんと協力して周辺を捜索していると、ご近所さんから、

「道路を渡った先にある空き家で子猫をみたよ」

と情報をいただきました。

そこで許可を得て観察用カメラとごはんを設置すると、親子3匹の姿が映っていました!

観察用のご飯とカメラ

雨風の凌げる大きな空き家に一家は、全員無事で一安心です!

ですがサビさんは変わらず足を引きずりながら道路を渡ってご飯を食べに来ます。

空き家と依頼者さん宅の間の道路は交通量も多く、素早く動けないサビさんが交通事故に遭わないようにするためにすぐに捕獲計画を立てました。

カメラを確認すると、子供は頻繁に空き家でご飯を食べ、サビママさんは決まった時間に依頼者さん宅と空き家で食べています。

まずは子供のみで食べにくるタイミングで子猫2匹を同時捕獲。

捕獲器とご飯をおくとすぐにそろってやってきました!

続いて捕獲器を置き捕獲を試みますが、いつもの時間に登場したサビさんはめちゃくちゃ警戒しています。

きらりと光るサビママさんの瞳

子猫の声を流したり、ご飯の種類を変えたりするも、入る気配なく、この日無理やり捕獲することは諦め日を改めることにしました。

警戒するママ猫さん、決め手はお弁当の唐揚げ

警戒していてもママ猫さんは変わらずお庭にご飯を食べに来ています。

少し違うのは子供が手から離れたからなのか、ご飯を食べる時以外も、お庭で日向ぼっこしたり、ガレージで寝たり、24時間依頼者さん宅に居つくようになりました。

お昼寝中のサビママさん

サビママさん捕獲には警戒心の強い子用の大型の捕獲器を使いましたが、奥のご飯には近づかず、手前のご飯だけを咥えて外に出て食べてしまいます。

どうしたものかと考えていたところ、依頼者さんから「以前、息子のお弁当に唐揚げを作っていた時だけは、普段警戒心が強い一家が網戸に張り付いてこちらを見ていた」と教えてくれました。

そこで心苦しくも唐揚げを細かく切って捕獲器に入れると、サビママさんは警戒しながらも奥まで入ってくれ、無事に捕獲成功です。

その後について

足を引きずっていたサビママさんは幸い大事なく、今では普通に歩けるようになりました。

今回医療処置でお世話になった病院さんは、里親募集の手助けもしてくれて、子猫たちは2ヶ月で3匹とも新しいおうちが見つかりました!

一時預かり中もすぐ人馴れしたミケさん

サビママさんも診てもらったところ骨折はしておらず、今では依頼者さん宅の飼い猫さんとして普通に歩いて暮らしています。

親子の捕獲はいつもアクシデントがつきものですが、台風を乗り越えた一家が全員暖かなおうちで暮らせるようになって良かったです!

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