ねこから目線。東京の小松です。
「普通の捕獲器に入らない猫さんがいて、どうにか捕獲できないか?」
というご相談をよくいただきます。
今回はとても警戒心の強いシニア猫さんをおうちに迎える為、捕獲と通院のお手伝いのお話です。

10年お世話してきたしろみみさん
今回の舞台は千葉県浦安市。
依頼主さんがしろみみちゃんと出会ったのは2014年春のこと。
お庭で見かけてごはんをあげるようになり、その時は捕獲器を使ってTNRされたしろみみさん。
以降も、お庭に来てくれたので、今までごはんをあげて気にかけてきました。
TNR当時ですでに2〜3歳だったしろみみさんは今ではもうシニア猫さんです。
「今まで一度も触れたことがないほど警戒心が強い子なんです」と依頼主さん。
でも、今後のことを考えて、室内で快適に過ごしてほしい――家族の同意も得て、お迎えの準備も始め、捕獲器も借りて捕獲しようとしました。
しかし、そう簡単に捕まる気配はなく、むしろいつもと違う雰囲気を察して、より警戒を強めてしまっている状況でした。
「警戒させて不穏な状況が長くつづくより、プロにお願いして早めに保護したい」
と思い、ご依頼をいただきました。
捕獲は準備が大切
しろみみちゃんはTNR時に捕獲器を経験したことがあり、依頼者さんが仕掛けた捕獲器にも入らないことから、普通の捕獲器に入らない子用の大型の仕掛けを使うことにしました。
しかししろみみさんがいつもご飯を食べているのは狭いラックの下です。

ラックから数メートル離れた場所ならなんとか仕掛けを置くことができそうだったので、まずは、いつも食べ慣れているラック以外の場所で食べてくれるか確認します。
依頼者さんに協力してもらい、ご飯の場所を変えても食べてくれるのか、慣らし用の網を置いても大丈夫か、事前に様子を見ていただきました。
幸い、場所を変えても、網を置いても普通に食べてくれました!

捕獲当日:音ひとつ立てられない緊張の時間
捕獲の日は、ちょうど夕方の気温が過ごしやすくなっていた日。
相談をいただいた時と比べて、しろみみさんの行動パターンも気候に合わせて少し変わっているようでした。予めご飯を食べにくる時間をメモしていただいていたので、それを参考にします。

訪問すると既にしろみみさん観察用カメラには室外機の上でお昼寝するしろみみさんの姿がありました。

しろみみさんは依頼者さんが玄関のドアを開ける音をご飯の合図にしているとのこと。
捕獲の準備ができるまでは、ドアの音も、仕掛けを設置する音も立てられません。
警戒心が強いしろみみさんを捕獲するために、ご飯の種類も、お皿もなるべくいつもと同じものを使うようにしました。
準備が完了したら、依頼者さんに玄関のドアを開閉して合図を出してもらいました。
すると、むくっと起き上がるしろみみさん。

しろみみさんがご飯の場所に来るなり、仕掛けを訝しげにじーっと見つめます。
ちょっと近づいては止まって見つめるしろみみさん。
背伸びをしてみたり、かがんで覗き込んでみたり。


10分くらいした後、ようやく入口のご飯を食べ始めました。
一番奥まで行くも、大きく口を開けてご飯を咥えて、ものすごい勢いでいつものラックまで戻って食べます。
やはりいつもと違うものに警戒していますが、ここまではよくあること。
心を落ち着かせて再びご飯を食べに来るのを待ちます。
1回安全に中まで入り安心したのか、今度は1回目よりもすんなり入り、ごはんを落ち着いて食べ始めたので――
捕獲器を作動!
無事に捕獲に成功しました!
新しい生活へ
捕獲後は車で数分のところにある病院さんまで送り、検査のため預けたところでお手伝いは終了しました。
後日、依頼者さんからしろみみさんの様子が送られてきました。
初日はシャーっと威嚇をしていたしろみみさんも、少しずつ撫でられるようになっているそうです。


元気でね、しろみみちゃん!
10年間、雨の日も風の日も外で頑張ってきたしろみみちゃん。これからは暖かいお部屋で、ゆっくり過ごせますように。
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