こんにちは。
東京スタッフの小松です。

今回は、練馬区での迷子猫捜索のお話です。

網戸を開けて脱走!

迷子になったのは、夜が明け始めた朝5時ごろ。
おうちに来て2週間ほど経ち、環境に慣れ始めていた「ピース君」は、先住猫さんと遊んでいる最中に、なんと網戸を開けてベランダへ!

驚いた飼い主さんが慌てて戻そうとしたところ、人慣れ訓練中だったピース君はびっくりして、ベランダから隣の家の屋根にジャンプ

しかし…

屋根にうまく着地できず、そのまま地面に落下し、驚いた勢いで走り去ってしまったそうです。

まずは現地確認から

【現地の特徴】
・賑やかな駅前の住宅街(交通量多め)
・周辺に2つの学校(逃走方向が読みづらい)
・未去勢の野良猫さん2匹、子育て中の母猫さんとその子どもが3匹の計6匹
 → 野良猫を誤って捕獲しないように注意が必要
・餌やりさんのいない地域

ピース君の行動を予測

高い場所から落ちて驚いたこと、臆病な性格であることから、ピース君は静かで隠れられる場所に潜んでいると予測。

そのため、以下のようなポイントにカメラとごはんを設置して様子を見ます。

  • 最後に目撃された場所
  • 隣接する広めのお庭がある一軒家の敷地
  • 隠れ場所が多そうなガレージ
  • 半空き家の物陰

なお、今回は周辺に野良猫が6匹もいたため、ごはんの量も多めに準備。

ピース君が食べる前になくならないよう、たっぷり置かせてもらいました

チラシも1000部を段階的に撒いていきました。

「中学校に猫がいるかも?」

1週間ほどは地域の野良猫さんたちが代わる代わるカメラに映る日々。

そんな中、1週間半が経過した頃、近所の方からこんな情報が。

「中学校の敷地内で、こげ茶っぽい猫さんを見たよ」

その中学校は、最初にカメラを仕掛けたガレージのすぐ隣
目撃情報のあった草むらに近い場所へカメラとごはんを移動します(距離は20メートルほど)。

するとその夜、

ついにピース君の姿がカメラに映りました!

警戒しながらも10分以上ごはんを食べてくれていたので、まずは餌付けを徹底することにしました。

野良猫たちとのバッティングを避けて

野良猫さんの行動範囲も徐々に見えてきたため、ピース君が来るごはんに野良猫さんたちが来ないよう、野良猫さん用のごはんを別の場所に分散配置
猫さん同士の食事場所ができるだけ重ならないように調整をしていきます。

再び戻ってきたピース君!

翌日はカメラに姿を見せず。

しかしその翌日、新たな目撃情報が。

「学校の前の道路を渡ってるのを見かけました!」

そこで、目撃された方向にもカメラを追加設置。

その夜、ピース君はごはんの場所に戻ってきてくれました!
しかも夜中に2回も

さらに翌日は20時、23時、1時、3時と、何度も姿を見せてくれました。
野良猫さん達がいない隙を見て、食べに来てくれていたようです。

そして、ついに保護成功!

その晩、捕獲器を設置して張り込みを開始。

張り込み中振り返ると野良猫さんがいたので、捕獲器に近づかせないようマタタビで誘導
2時間ほど経ったころ、餌づけの甲斐ありピース君がするすると捕獲器の中へ入り、奥のごはんを食べてくれて…無事、保護成功!

大きなケガもなく、本当によかったです。

「網戸だから大丈夫」は危険!

今回のように、遊んでいる最中に興奮して、あるいは外に興味を持って、猫さんが自分で網戸を開けて脱走してしまうケースは少なくありません。

「網戸だから大丈夫」は、迷子のきっかけになりやすい盲点です。

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ねこから目線。東京のほしい物リストです。
捕獲後に現場を掃除するためのウエットティッシュなどご支援にただけると助かります!

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