H市でTNRのお手伝いでした。

依頼主さん自身は餌やりさんではなく、犬の散歩中にたまたま近所でノラ猫が沢山たむろしているお家を発見されたそうです。同じ三毛猫さんが毎年のように子猫を産み、年々母猫の体調も子猫の育ち具合も悪くなっていたそうです。また近隣には猫のことをよく思っていない人も多く、猫自身が地域の嫌われ者になりかけていました。

そこで、依頼主さんは餌やりさんとお話しをされ、ノラ猫さんたちに不妊手術をすることの了解を得られたそうです。

「捕獲中、餌やりさんに不妊手術は可哀想だ、子猫を見る楽しみが減る、などと言われてショックだったけど、私は猫のためにTNRします」

と話す依頼主さん。

猫に対する考え方は人それぞれです。

私にTNRの依頼をしてくださる方の9割は実際にノラ猫さんに餌をあげられている方です。

ノラ猫の世界は過酷です。出産や喧嘩を繰り返してボロボロになっていきます。心ない人にいじめられる事もあります。交通事故も多いです。子どもを残させてあげることはできないが、穏やかに自分の命を全うして欲しい。だから不妊手術をしたい。そして手術を受けてくれたノラ猫が、せめても飢えから解放されるようにご飯をあげることしかできないが、見守り続けていきたい。

というような想いで依頼してくださる方が多いです。

でも中には、そうじゃない人が居るのも事実です。「いっぱい増えたらええやん!」と楽観的で、結果地域から猫が嫌われ者になってしまいます。

ノラ猫の捕獲は餌やりさんの協力無しでは困難です。その餌やりさんが不妊手術反対派だととても苦労するのですが、今回の現場は依頼主さんが餌やりさんの協力をとりつけてくださったのでTNRに踏み切ることができました。

ところが、ご飯はいつも置きっ放しで決まった時間に給餌するわけではないらしく、いつターゲットの猫さんが現れるのか分からない状態での捕獲でした。

無事、依頼主さんの想いが伝わり、メインターゲットの三毛猫お母さん、子猫1匹を捕獲することができました。

のらねこさんの手術室に搬入して、お手伝い完了です。

最後に捕まってくれた三毛猫さんで、ねこから目線。として捕獲した猫さんの頭数が299匹目となりました!