S市でTNRと保護のための捕獲のお手伝いでした。
依頼主さんは、自分の地域のノラ猫問題を改善するために、2年間と期間を決めてお仕事の形態まで変え、100匹以上のノラ猫さんにTNRをされたそうです。しかもTNRしっぱなしではなく、TNRをした地域のお家を回って、「TNRを受けた猫には耳カットが入って、”さくらねこ”になっています、一代限りの命を見守ってあげてください」と説明してまわっていらっしゃるそうです。
その証拠に依頼主さんの地域の町内の掲示板には、どうぶつ基金のポスターが何箇所も掲示されていました。
そんな筋金入りのボランティアさんからのご依頼内容は「どうしても捕まらない最後の5匹を手伝って!」というものでした!
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初日のターゲットは白猫お母さんと、子猫2匹です。
警戒心の強い子向けの捕獲器を設置して、依頼主さんとじっと待ちます。
1匹の子猫はすぐに出てきて、捕獲器内のご飯をパクパク食べてくれます。
警戒心の強い子向けの捕獲器は、通常の捕獲器に入らない子でも入ってくれる可能性が高い反面、設置に時間がかかるのと連続して同じ場所で何匹も捕獲することが難しいというデメリットがあります。
なので、できれば3匹一緒に。
せめて、2匹一緒に捕まえたいため、すぐには捕まえずお母さん猫と小柄な子猫さんが出てきてくれるチャンスをじっと待ちます。
待つこと約2時間・・・
子猫2匹が一緒に入ってくれる瞬間が訪れました!
無事、子猫さん2匹を保護することができました(T-T)
母猫さんと、他の現場の2匹は日を改めてトライすることになりました。
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約1週間後・・・
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ターゲットは3現場、それぞれ1匹ずつの計3匹です。
今回は、ねこから目線。2人体制で2箇所平行で実施します。
最初の現場は、2時間粘るもターゲット猫さんの気配無し。ここは他の2現場と違って、慣らし作戦ができる立地だったので、作戦変更することに。
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第2現場の白猫お母さんは、餌やりさんが来る時間に毎日律儀に待っている猫さんだったのにここ3日ほど姿を現さなくなってしまったそうです。
安否が心配です。
はやり、この日も白猫お母さんの気配がありません。
残念ですが待つのはやめて、第3現場へ移動します。
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第3現場に警戒心の強い子向けの捕獲器を設置し、準備が整ったところで、依頼主さんから餌やりボランティアさんへ連絡していただきます。
10分ほどで、餌やりさんが自転車で登場してくれるはずです。
すると、タタタッとターゲットの子猫さんが現れました。
と、その1分後に餌やりさんが自転車で登場してくださいました!
人には分からない音や匂いで猫さんには、いつもご飯をくれる優しい人の登場が分かるようです。すごいなー。
捕獲器の近くにご飯を置いていただき、そのままいつも通り姿を消してもらいます。
捕獲担当をNEWスタッフのUさんに任せ、私と依頼主さん、餌やりさんで離れて待機します。
ドキドキ。ソワソワ。
自分が捕獲担当だと、状況が見えているので長時間になってもそんなにソワソワしないんですが、今回ひたすら待機している側の気持ちがわかりました。笑
ソワソワしすぎて様子を見に行こうとソロソロと近づくと、スタッフUさんから『来ないで』の合図が。
大事な局面のようです。邪魔してごめんなさい。笑
無事、ターゲットの子猫さんを保護することができました。
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白猫お母さんの安否を気にしつつ、依頼主さんと車を置いている駐車場に戻ります。
そこが白猫お母さんの出没現場です。
『一応きてないかもう一回見とこ』
と依頼主さんが歩いていきます。
「おった!!」
えっ?!!
なんと、白猫お母さんが居ました。
いつもの餌の時間とも全然違うのに。
このチャンスを逃す手はないので、警戒心の強い子向けの捕獲器を急いで設置します。
前回の失敗の経験を生かして、依頼主さんから餌の置き方について案をいただいたので、それを採用して餌をセットします。
きっとお腹も空いているハズです。
待つこと3分。
無事、白猫お母さんが捕まりました!
はやーー!
4時間半の難しい3現場ハシゴ捕獲でしたが、無事、ターゲット3匹のうち、2匹を捕獲することができました。
ねことわたしスペイクリニックさんに搬入しお手伝い完了です。
依頼主さんの「TNRをやりきる」という決意がとっても素敵でした!!
あと1匹も無事つかまりますように。
この子たちは里親募集になるそうです。
ひと回りも身体の小さい子猫さんはだいぶ弱っていたそうで、依頼主さんが手厚く治療に当たられています。ギリギリ保護が間に合って良かったです。