スタッフ小池です。

年明け早々にお客さんからお電話がありました。

「昨年TNRしていただいた子たちは、皆んな元気にしてます。ただ、年末から足を怪我している子が来るようになりました。治療してやりたいのは山々なのですが、実はコロナの影響で仕事が無くなってしまい、生活に全く余裕がないんです・・。でも、とうとう今日はぐったりしてきてしまって、腐っているような臭いも酷くて・・。」

という切実な相談のお電話でした。

本来であれば、ねこから目線。は完全有料のお手伝い屋さんです。「無料でやってほしい」という相談を受けていてはすぐに潰れます。

無料な現場と有料な現場があればクレームに繋がるかもしれません。

これが初めましての方からのお電話だったら、「ごめんなさい」と言っていたかもしれません。

でも相談者さんは昨年にねこから目線。を利用して6匹のTNRをしてくださった「お客さま」です。

ノラ猫さんたちに愛情と責任感を持っておられる方でした。

きっとすごくすごく悩んだ末に電話をしてくださったんだろうなと思いました。

一瞬悩みましたが、「お釣りは猫に使ってね基金」で出来る限り対応させていただくことにしました。

怪我の状況も分からないので、お釣りは猫に使ってね基金で足りるのかも不明ですが、足りなければ小池と梅本が捻出すればいい話です。

この相談に関してはお受けすると決めました。

現場にお伺いすると、「うっ」となるほど膿みの臭いが立ち込めていました。

発泡スチロールの手作り猫ハウスの中にいたので、そのまま捕獲器に移し、のらねこさんの手術室へ搬入しました。

ガリガリでかなり弱っている猫さん。

右前足の皮膚と肉は腐っているようで、骨が見えています。

手首の辺りは壊死しているのか、手のひらの部分はプラプラしており、処置の時に先生がつまんだだけで、ポロっと取れたそうです。

車に轢かれたのか、トラバサミのような罠にかかってしまったのか。とても痛いしい状態でした。

断脚手術をするには、あまりにもガリガリで弱っていたため、初日は応急処置をして、体力が回復するまで入院することになりました。

入院して2日間はほぼ寝たきりで、ぐったりしていたので、『間に合わなかったのかもしれない』と不安になりましたが、徐々に元気を取り戻してきてくれました!

入院からはや3週間。ガツガツご飯を食べてくれるようになりました。

顔つきもしっかりしてきました。

分かったことは、かなり人慣れしていること、かなりおじいちゃんだということです。

あと悲壮感を全く感じさせない表情豊かな猫さんだということ。

まだ、断脚手術ができるほどの状態ではありませんが、のらねこさんの手術室のスタッフさんに甘えまくって、ご機嫌に過ごしていました。笑

まだまだ長期の入院になりそうなので「とらお」と名付けました(ありがち?笑)。

シニア猫好きの梅さんが、とらおの魅力にやられています。

とらお、治療頑張ろうね!