京都スタッフ松井です。

半年前から餌をあげ始め、懐いている小さいさび猫を保護したいとご依頼がありました。

・体格が小振りで1才くらいだと思う

・時期的にも妊娠しているかも

春は本当に妊娠、堕胎が多くなりますのでできるだけ早い対応が必要となります。
最短で段取りし、現場へ。

その日に限っていつもの時間、いつもの場所にその猫ちゃんはやってきません(泣)

捕獲器を設置し、待つこと30分。

声をかけられ振り返ると、そこにはJapan Cat Networkさんのメンバーの方々が。

「実は私たちもその猫のことを心配して、捕獲をしていました。その猫は捕獲器を見て別のところへ移動してしまいました。」と情報をいただきました。

Japan Cat Network(以下、JCN)は京都と東京に拠点を置き、野良猫、保護猫に関する愛護活動をしている外国人を主とする非営利団体です。日本各地でかわいそうな猫に出会ったがどうしたらいいか分からないなどお困りの英語話者の相談にのったり、TNR推進のための活動や保護里親譲渡に力を入れています。
https://www.japancatnetwork.org
@japancatnetwork

今回、JCNは「毛が抜けており、疥癬っぽい猫がいる」との相談を受け、さび猫ちゃんのレスキューに駆けつけていました。

ねこから目線。とJCNとで作戦会議をしていると、ご近所の方々も集まり始め「あの猫、知ってる。」「心配していた。」「是非、保護して治療してあげてほしい。」などなどご意見が寄せられました。

いつも高架下のフェンス内にいることが多く、割と目立つ場所で暮らすこの子はなかなかの有名猫さんでした。

そんなたくさんの方々の愛情を背負って、いざ捕獲開始です。

ところが、初日は人が集まりいつもと違う様子に猫さん退散。

2回目、3回目の捕獲トライでは警戒心が強くなっているところ、なかなかフェンス外に出てくることができず、やっと出て来れても交通量や通行人が多いため、捕獲器途中でバックして出てしまい失敗が続きました。

↑ここまで入ったのにフェンス外では警戒心も高まり、通行人が通る度にごはんを中断してしまいます。

とはいえ、捕獲器の途中まで入ってごはんが食べられていましたので、これを何度も繰り返しながら捕獲器に慣れてもらい、通行人が少ない良いタイミングさえ整えば必ず捕獲できる、と確信しながらも、

食欲が落ちてきているという情報もあったので、1日も早く保護してあげたい!!という思いがますます強くなりました。

そこで、鉄道会社に問い合わせて高架下のフェンスを開けてもらえるか交渉することにしました。

ありがたいことに担当の方はすぐにご理解くださり、わざわざこの捕獲のためだけにフェンスの鍵を開けに来てくださることになりました。場合によっては捕獲できるまで1〜2時間かかるかもしれないとお伝えしてましたが、それでも協力しましょう、と温かいお言葉をくださりました。

さて、フェンスを開けていつもさびちゃんがくつろぐエリアへそっと侵入します。

見つからないように抜き足差し足。。。さびちゃん、振り返る。。。さびちゃんとばっちり目が合う。。。やばっっ汗

すると、4回目の訪問のねこから目線。スタッフに甘えるように「にゃ〜」と寄って来るではありませんか笑

捕獲器をそっと置いて、一旦フェンス外へ。

2度も踏み板の前でバックしてしまったので、念には念を入れて、踏み板の段差のない捕獲器で挑みます。

また食欲低下から固形物よりミルクを好むとの事でしたので捕獲器奥にミルクを置きます。

すぐにさびちゃんは捕獲器のチュールを舐め進み、奥のミルクへ向かいます。しっぽまで捕獲器内に入ったところで捕獲器を作動させて、無事捕獲完了!!

鉄道会社の担当者さんには、事前に1〜2時間とかかかるかもと言ってましたが、来ていただいてから10分の捕獲劇でした笑

捕獲器の設置場所ってとっても大事だなぁと痛感したケースとなりました。このスムーズな捕獲ができたのも、ご協力くださった鉄道会社さんのおかげです。本当にありがとうございました。

さて、さびちゃんはと言いますと。

病院での診断結果は10歳以上の高齢猫、栄養不良による皮膚炎、シラミ、脱毛、痒み、痩身、猫エイズ陽性。

食欲も落ちてきていたのであのまま放置されていたら危なかったとのことでした。

点滴、抗生物質、消炎剤などの処置をしていただき、あとはとにかくしっかり食べて栄養をつけることで体力を回復してもらいます。

そして、保護してから3週間が経ち、その後のさびちゃんの様子をご依頼者さまが送ってくださいました。毛並みも良くなり穏やかな優しい表情をしています♪

保護前に落ちていた食欲もすっかり回復して、毎日ささみやドライフードを好んでしっかり食べることができています。状態の良い便も出ているとのことでした。

ご依頼者さまは小振りなさびちゃんを当初子猫だと思っていたそうですが、体調不良のため痩せ細っていたことを知り、心を痛めていらっしゃいました。

今後は、看取り覚悟で余生を安心安全なお家で少しでも長く一緒に暮らしていきたいとお話しでした。

そして、さびちゃんがいつもいた場所を通りかかると、今でもいろんな方からあの子はどうなったの?と声をかけられるそうです。

たくさんの人に愛されながらお外で頑張って生き抜いてきたさびちゃん、これからは暖かいお家で優しい家族に囲まれてゆっくり過ごしてね♪

最後に現場で出会ったJapan Cat Networkさんについて追加のご案内をさせてください。

JCNは保護猫活動の傍ら、京都市円町エリアに宿泊施設と保護猫カフェを運営しています。

収益は保護猫活動のためにも活用されています。ご興味のある方は是非アクセスしてみてください。

https://manekimachiya.wordpress.com

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