京都多頭野良猫現場〜解決の鍵は他府県から〜前編

京都多頭野良猫現場　
〜解決の鍵は他府県から〜　前編

ねこから目線。京都スタッフ松井です。

今日は他府県からTNR（Trap 捕獲、Neuter不妊手術、Return元いた場所へ返す）ご依頼があったお話し。

ご依頼くださった方は関東の方で、京都のある場所で、猫が繁殖しているのを見てとても心配…と遠距離ながらTNRのご相談をいただきました。

↓ご依頼くださった現場の状況とご依頼内容

【状況】8月下旬、京都のとある観光地でご依頼者さんが確認できた不妊野良猫は5匹。全匹耳カットなし。交尾している。

【依頼内容】ご近所の方に飼い猫かどうかの聞き取りとノラ猫であればTNR。地域の方で餌やり糞尿のお世話をできることが理想だが、状況によっては里親探しを依頼したい。それにかかる費用をお支払いします。

＞＞＞猫さんが複数匹いて、発情期真っ只中・・。

猫の生態を良くご存知の方ならその続きが想像できると思います。

そう…めっちゃやばいです。

3匹の不妊猫の次は4匹ではありません。マックス21匹です…

※こちらのポスター、ダウンロードフリーです。

この計算式、メス猫最大出産頭数9匹として数えてますが、子猫9匹産まれなくても、平均出産頭数は5匹。あっという間に2匹のメス猫から10頭を超えることは想像できます。

猫を愛する方なら、この状況が結果猫が苦しむことになることも想像できるはず。

増えすぎた野良猫→周辺の衛生環境の悪化→周辺住民のストレスによって結果猫が嫌われる→厄介者扱いされ排除される行動につながる。

もう一度言いたいです。他府県の方からご連絡があったんです（感激）

弊社としてもできる限りのことをしたい、その思いでご依頼を受け承りました。

そして、ここがポイント。ご依頼者さん、たまたま訪れたこの周辺近所のことはもちろんご存知ではありませんので、その周辺の調査依頼も含まれていました。

そうなんです！！特に多頭であればあるほどご近所の調査なくして、すぐTNRも時と場合によっては危険ですし、いろんなチャンスを逃してしまいます。

そこまで気がついてくださって、ご近所の方への聞き取り調査依頼も一緒に下さりました。

・・ここから調査結果内容。・・

【現場調査】
該当場所にて猫の観察　合計15匹
茶トラ♀×3 （内1匹は妊娠中期以降）
茶トラ♂×3
茶トラ4−5ヶ月　×1
茶白4-5ヶ月　×1
黒白♀妊娠中　×1
グレー白♂ ×1
グレー白♀×1
茶白♂×1
茶トラ子猫1ヶ月過ぎ×3

【ご近所さん聞き取り内容】
①ご近所Aさん
「近くの市営住宅が取り壊しになったときに猫がいっぱい流れてきた。不妊手術に連れて行ったことがあるが、どんどん増えてもう追いつかない。線路の向こう側や神社の方からも来る。費用がもう無理。」

②ご近所Bさん
「猫は嫌いでないが、糞尿で困っている。裏からいっぱい来る。ずっと前から猫はいたが最近また増えてきた感じがする。役所に相談に行ったが捕獲は自分でしないといけない。自分ですると言ってもどうしたらいいか分からず見て見ぬふりしかできない。」

③ご近所C、町内会長さん（現場から少し離れたエリア）
「うちの周りにも猫がたくさんくる。毎朝猫の糞掃除で始まる。ノイローゼになりそう。うちでも捕獲器を仕掛けたが餌を食べに来なかった。餌やりさんも見つけて注意できた。どこかからくる餌やりのおじさんがいたがその人も高齢のためか最近こない。それでなのか、前より減ってきた感じする。」